水のコラム
水道からの水漏れ!修理を自分でするには?応急処置などを合わせて解説
蛇口をきちんと閉めたはずなのに水道から水漏れ。その原因はもしかすると、蛇口周りに異常があるのかも知れません。
水漏れに適した応急処置や原因を理解しておくと、冷静かつスムーズな対処ができるようになります。
この記事では、水道からの水漏れに気付いたときに取り入れるべき応急処置と修理が必要な状況、水漏れを放置した場合のリスクについてご紹介します。
水道から水漏れが発生したらまずは「応急処置」をしよう
水道からの水漏れに気付いたときは、速やかに応急処置を行いましょう。まず、水漏れが発生した水回りに設置された止水栓を探してください。
止水栓を見つけたら蛇口やレバーなどをひねって止水しましょう。止水栓の種類によってはマイナスドライバーを使って開閉するタイプ、レバータイプなどがあります。あらかじめ止水栓の場所を確認する前に、ドライバーを用意しておくと良いでしょう。
蛇口の水漏れを修理するには
蛇口からの水漏れは、主に蛇口周りに取り付けられた部品の経年劣化が原因です。水漏れする場所を特定し、正しい方法で修理するためにも、ここでは蛇口の水漏れを修理するために覚えておきたいことについてご紹介します。
水漏れしている場所を細かくチェック
蛇口からの水漏れに気付いたときは、まずどこから水漏れが起きているのかを細かくチェックしましょう。蛇口には以下の部品が取り付けられています。各種ドライバーや雑巾、モンキーレンチなどを用意したうえで適切に取り外していきましょう。
・単水栓の場合
●カラービス
●ハンドル
●スピンドル
●ケレップ
●リング
●整流器
●パイプ
・ツーハンドル水栓の場合
●ハンドル
●切り替えレバー
●スパウト
●パイプ
・シングルレバー水栓の場合
●レバー
●カートリッジ
●パイプ
それぞれの蛇口のタイプに合わせて、各部品のチェックを行ってください。なお、元の形状を覚えておくためにも、蛇口を取り外す前にスマートフォンなどで撮影してから行うと安心です。
また、蛇口を取り外して部品の点検を実施する場合は、必ず止水栓、または元栓を閉めてから行ってください。
状態・形状に合わせて交換などの修理
それぞれの蛇口のタイプから状態や形状を確認したら、新しい物へと交換しましょう。修理を行う場合は蛇口の取り外し時と同じようにドライバー各種、雑巾、モンキーレンチなどを用意したうえで行ってください。
型番を控えてから出かける、または現物を持参したうえで出かけると安心です。
水漏れした場所によっては修理を依頼する必要がある
蛇口周りの部品交換で済む水漏れがある一方で、水道業者に修理を依頼する必要がある水漏れがあることも押さえておきましょう。具体的な例としては以下の4つです。
●使用年数が10年以上経過している
●センサータイプの蛇口
●水漏れの特定が難しい
●自分で修理することに不安がある
使用年数が10年以上経過している場合
経年劣化によって蛇口そのものが傷んでいる可能性もあります。蛇口の平均寿命は10年程度といわれているため、現在の住宅や集合住宅に引っ越してから10年近く使用している場合は、蛇口そのものを新しい物への交換を検討しましょう。
蛇口周りの部品交換だけでも効果はありますが、蛇口やパイプは古いままであるため、平均寿命を考慮すると、蛇口本体を交換した方が出費を抑えられる可能性があります。
なお、蛇口本体の交換を水道業者に依頼した場合、20,000~30,000円ほどの修理費用がかかります。部品交換のみで済ませる場合は8,000~20,000円ほど見ておくと良いでしょう。
センサータイプの蛇口の場合
センサータイプの蛇口は自分で修理することが困難です。精密機器によって水の給水・止水を行うタイプであるため、無理に自分で修理することは避けてください。
なお、センサータイプの蛇口を新品に交換する場合は、16,000~30,000円ほどの修理費用がかかります。
水漏れの特定が難しい場合
蛇口の分解をしてみたものの、水漏れの原因を特定できない場合も水道業者に依頼するのが望ましいでしょう。この場合、蛇口ではなく、蛇口と接続する壁などから水漏れが発生している可能性もあります。
自分で修理することに不安がある場合
DIYに慣れていない方や工具の使い方がわからない方、修理そのものを経験したことがない方は、必ず最寄りの水道業者に相談し、無料見積もりなどを実施しましょう。
水漏れを放置すれば大きなトラブルにつながるだけでなく、修理費用や水道料金が高額になるなどの懸念もあります。
水漏れを放置した場合のリスク
蛇口からの水漏れを放置すれば、あとあと大きなトラブルにつながったり、高額な修理費用・水道料金を支払うことになったりする可能性があります。
ここでは水漏れを放置してはならない理由を押さえるためにも、放置したときのリスクについて学んでいきましょう。
リスク1.水道料金が高くなる
水漏れに気付いていたのに放置してしまうと、水道料金が高くなる可能性があります。ぽたぽた、じわじわといったごく少量の水漏れでも、24時間ひたすら漏れ続けていればかなりの水量を出し続けることになります。
1週間、1ヵ月と放置すれば、より多くの水量が漏れていることになるため、水道料金も必然的に高くなることは誰もが予想できるでしょう。そういった理由から、水漏れに気付いたときは速やかに応急処置や水道業者へ相談することが望ましいのです。
リスク2.カビが発生しさまざまな影響を及ぼす
水漏れを放置すると、住宅内の湿度が高くなります。その結果、カビが発生したり、家屋や床材、天井などの腐食などにつながったりする可能性があります。
カビが発生すればアレルギー反応を引き起こす危険性もあります。カビの発生は住宅以外にも人にも悪影響を及ぼすため、水漏れに気付いたときは速やかに水道業者に修理を依頼するなどの対応を実施しましょう。
リスク3.住宅内が高温多湿になる
高温多湿になった住宅は、カビのリスクの他にも熱中症のリスクを引き上げてしまうといった危険性もあります。特に夏場は湿度が高いため、水漏れで発生した湿度も合わさって人体に危険な環境を生み出します。
室内気温が25度を下回る場合であっても、湿度が80%以上になると熱中症リスクが上がる傾向にあるため、水漏れの放置はさまざまな危険性があることを視野に入れましょう。
リスク4.家電製品に悪影響を及ぼす
水漏れによる高温多湿な環境は、家電製品にも悪影響を及ぼします。カビが発生しやすい環境であることから、漏電や故障などの原因になることも考えられます。
冷蔵庫やテレビなどの一般的な家電製品の他、プリンターやパソコン、モデムなど住宅勤務などには欠かせない家電製品も故障の原因になりかねないため、水漏れは速やかに対処するよう心がけましょう。
リスク5.集合住宅の場合、損害賠償請求に発展する場合も!
集合住宅にお住まいであれば、損害賠償請求に発展する可能性もあります。水漏れを放置すると、下階や隣の部屋などへと水が浸透し、床下浸水や壁への浸水といった大きなトラブルにつながりかねません。
水漏れの放置は入居者の過失に該当します。そのため、自室の修理費用とは別に、被害に遭った部屋の修理費用や待避費用なども請求される可能性があります。
ほかにも、集合住宅に設置された家電製品の故障も、大家や管理会社が管理するものであるため賠償しなければなりません。このように、水漏れの放置はさまざまなリスクがあります。水漏れに気付いたときは放置せず、速やかに適切な対応を行うよう心がけてください。
まとめ
水道からの水漏れは自分でもすぐに応急処置が可能です。水漏れに気付いたときは、水漏れが起きた場所の近くにある止水栓を閉めることで一時的に水を止められます。
水漏れはごく少量であっても、時間や期間によって高額な水道料金につながります。水漏れに気付いたときは速やかに応急処置を実施し、修理や交換などの対処を行いましょう。