水のコラム
鳥取砂丘での熱中症に注意!夏の観光で気をつけたいポイントと対策法【水道職人:プロ】
鳥取砂丘といえば、日本海の青い海を背景に広がる雄大な砂の世界。
夏になると、抜けるような青空と白い砂丘のコントラストがとても美しく、毎年多くの観光客が訪れる人気スポットです。
インスタ映えする写真を撮ったり、家族で砂丘を歩いたり、友達とわいわい楽しんだり…夏の鳥取砂丘での思い出作りは本当に素敵なものです。
ただこの美しい砂丘にも、夏の暑さという大敵が隠れています。
普段通りの散歩感覚で軽く考えていると、熱中症で大変なことになってしまうかもしれません。
実際に毎年夏になると、暑さで体調を崩す観光客の方が後を絶たないのが現実。
そこで今回は、鳥取砂丘の夏の気候の特徴から熱中症のリスク、そして具体的な暑さ対策など、分かりやすくまとめてみたいと思います。
目次
鳥取砂丘は夏の絶景スポット
鳥取県が誇る観光名所、鳥取砂丘。
東西16km、南北2.4kmにわたって広がる砂の丘陵は、まるで日本にいることを忘れてしまうような、異国情緒あふれる風景を作り出しています。
特に夏の砂丘は本当に素晴らしく、白い砂と遠くに見える日本海の青。
この景色を一度見たら、きっと忘れられない思い出になるはずです。
ただふと砂丘を見渡してみると、木陰はおろか、日差しを遮ってくれるものがほとんど無いことに気付くはず。
「ちょっと歩くだけだから大丈夫」と軽装で出かけて、気がついたら汗だくになって疲れ果ててしまった、なんて方も少なくありません。
特に県外から観光で来られる方は、砂丘の暑さを甘く見がち。
夏の観光シーズンに鳥取砂丘を訪れる際は、自然ならではの「過酷な環境」であることも頭に入れておきましょう。
鳥取砂丘の夏はとにかく暑い
夏だから暑いのは当たり前と思われるかもしれませんが、鳥取砂丘の暑さは、街中の暑さとは少し違ったレベルなんです。
まず驚くのが地面の温度。
アスファルトでも相当熱くなりますが、砂は太陽の熱をものすごく吸収しやすい性質があります。
真夏の日中で気温が30℃くらいでも、砂の表面温度はなんと50〜60℃近くまで上がることも。
実際に、薄いサンダルで歩いていると足裏が熱くて飛び跳ねることになったり、素足では絶対に歩けないような状況になります。
観光客の方が「砂が熱すぎて歩けない!」と慌てている光景は、夏の砂丘ではよく見かける風景です。
また、海に近いので風は比較的通りやすいんですが、それでも強烈な日差しの前では焼け石に水。
周りに遮るものが何もないので、上からの日差しだけでなく、砂からの照り返しもプラスされて、体感温度はさらに高くなります。
「最初は元気だったのに、歩いているうちにだんだん気分が悪くなってきた…」なんてケースも、砂丘でよくあるパターンです。
広い砂丘の奥まで歩いて行って、帰り道で体調が急に悪くなるという方も非常に多いんです。
砂丘で熱中症になりやすい理由
見渡す限りの美しい砂丘ですが、当然ながら熱中症のリスクがとても高い場所でもあります。
「散歩程度だから大丈夫」と油断していると、思わぬトラブルに見舞われることも。
特に夏場は、想像以上に体力を消耗しやすいので、しっかりとした準備が必要です。
日陰がなく照り返しが強い
鳥取砂丘の最大の特徴は、その開放感あふれる広大な景色ですが、これが熱中症のリスクを高める要因でもあります。
前述の通り、360度見回しても、日陰になる場所がほとんど見つかりません。
普通の街中なら、ちょっと歩けば建物の影や木陰で涼むことができますよね。
でも砂丘では、真夏の容赦ない日差しを遮ってくれるものが何もありません。
頭上から降り注ぐ太陽光に加えて、白い砂からの照り返しもプラスされるため、まるで天然のオーブンの中にいるような状態になってしまいます。
長時間このような環境にいると、知らず知らずのうちに体温がどんどん上昇し、気がついたときには熱中症の危険な状態になっていることもあるため注意が必要です。
水分不足・服装選びのミスも原因に
熱中症を防ぐために最も大切なのは水分補給ですが、砂丘観光では思わぬ落とし穴があるんです。
砂丘の周辺には、コンビニや自動販売機などが比較的少ないんです。
途中で水を買えばいいか、なんて軽く考えていると、いざというときに水分補給できずに困ってしまうことも。
また、できるだけ涼しい格好で行こうと薄着で行くのは正解ですが、服の色選びを間違えると大変なことになります。
黒い服や濃い色の服は熱を吸収しやすく、体に熱がこもってしまいますので気をつけましょう。
そして帽子やサングラスも絶対に忘れてはいけません。
特に小さなお子さんやご年配の方は、体温調節機能が成人に比べて弱いため、より一層の注意が必要でしょう。
事前の準備をしっかりして、安全に砂丘を楽しんでくださいね。
鳥取砂丘で実践したい暑さ対策
ここまで砂丘の暑さの怖さをお話ししてきましたが、もちろんしっかりとした対策をすれば、夏の砂丘を安全に楽しむことは十分可能です。
自然を満喫しながら、体調を崩すことなく楽しい思い出を作るためにも、具体的な暑さ対策をご紹介していきましょう。
訪問は朝や夕方など涼しい時間帯に
一番効果的な対策は、暑さのピークを避けること。
気温がどんどん上がる昼間(特に午前10時〜午後3時)を避け、朝早くや夕方に訪れるのがおすすめです。
朝の砂丘は別世界という声も多く、涼しい空気の中で見る砂紋(風が作り出す砂の模様)は、昼間とはまた違った美しさがあります。
夕方もまた違った良さがあります。
夕暮れ時の砂丘は、オレンジ色に染まって幻想的な雰囲気に包まれます。
日本海に沈む夕日と砂丘のシルエットは、まさにSNS映え間違いなしの絶景ですよ。
携帯扇風機や冷却グッズも活用
最近は暑さ対策グッズがとても充実していて、手軽に持ち運べるものがたくさんありますよね。
首にかけるタイプの携帯扇風機や、冷感タオル、冷却スプレーなどは、砂丘での体温調整にもとても効果的です。
特に風が弱い日は、自分で風を作る手段があると快適さが全然違いますよ。
また首に巻く冷却タオルやアイスリングなんかも、触れるだけでひんやりと冷たくなるので、手軽に使えて便利です。
こまめな水分・塩分補給を忘れずに
まず第一に「のどが渇いてから水を飲む」では遅いということを覚えておいてください。
脱水を防ぐためには、のどが渇く前にこまめに水分を取ることが大切です。
もちろん、ただの水だけでは十分ではありません。
汗をかくと、水分と一緒に塩分も失われてしまいます。
そこで活躍するのが塩タブレットや経口補水液です。
ちょっと大げさのように思うかもしれませんが、熱中症予防には塩分補給も欠かせません。
また、ペットボトルは、できれば複数本持参することをおすすめします。
重くて面倒に思うかもしれませんが、熱中症で倒れてしまったら、楽しい旅行が一転して病院行き。
安全第一で、しっかりと準備しておきましょう。
鳥取砂丘を安全に楽しむために
どこまでも続く美しい砂の世界、鳥取砂丘。
ただし、夏場の砂丘観光では熱中症への備えを怠ることを忘れずに。
日差しの強さ、足元からの照り返し、日陰の少なさ…自然ならではの厳しい環境が、体力を思っている以上に削ってきます。
ご紹介したように、訪れる時間帯を工夫したり、冷却グッズや水分補給をしっかり意識したりすることで、十分に安全を確保しながら砂丘の魅力を満喫してくださいね。
この夏はぜひ、万全の暑さ対策をして、鳥取砂丘の素晴らしい魅力を心ゆくまで味わってみてください。
きっと一生忘れられない素敵な思い出になるはずです。
関連記事
