水のコラム
少しずつ流れるトイレの不具合はどうすればいいの?知恵袋でも紹介されている解決法を解説
トイレを流したとき、完全に流れないわけではないけれど、少しずつ水が減っていく状態になることがあります。
このような不具合は、詰まりが発生している証拠です。
完全に詰まる前に対処しなくてはなりません。
そこで、少しずつ流れる場合の対処法をまとめました。
トイレが少しずつ流れるのは詰まりが発生している証拠
トイレが少しずつ流れるのは、配管内に物が残り、それにより水流が阻害されているために起こっています。
完全に塞がれているわけではないため、水も汚物も流れますが、そのまま放置すると悪化する恐れがある不具合です。
厄介な詰まりですが、軽度な状態から適切に対処すれば改善できます。
重度の詰まりになると業者の力を借りなくてはなりませんが、軽度なら家庭でも修理が可能です。
詰まったもの別対処法
トイレの詰まりを発生させる原因は、主にふたつです。
・トイレットペーパーや排せつ物などの配管に流せるもの
・おもちゃや文房具・スマホなどの異物
詰まりの修理は、原因ごとに対応が違います。
修理の際は、原因を正しく見極め、それに合わせた対応をしなくてはなりません。
トイレに流せるものならしばらく様子を見る
トイレに流せるものを詰まらせた場合は、落ち着いて様子を見ましょう。
排せつ物やトイレットペーパー・掃除用の水溶性シートは、水に溶ける物質です。
しばらく待てば、排水口や配管内にある水に溶けだします。
量が減り、大きさも小さくなれば再度流すことも可能です。
詰まっている状態にもよりますが、大体30分~1時間ほど様子を見ましょう。
時間が経ったら、いつもと同じように流してください。
流れれば修理は必要ありません。
流れないようなら、この後解説する方法で修理しましょう。
異物を詰まらせたならすぐに修理を依頼する
異物を取り除くには便器や配管を分解しなくてはなりません。
専門的な知識や技術を持った、業者の力を借りましょう。
異物を詰まらせたと分かったら、すぐに業者を呼びましょう。
なお、業者が来るまでは、悪化を避けるためトイレは使用しないでください。
家庭でできる詰まり修理法
詰まりの基本的な対応を覚えたら、家庭でできる修理法を身に付けましょう。
時間を置いて流しても流れないときは、以下の方法を試してください。
ぬるま湯や中性洗剤を入れる
軽度の詰まりなら、ぬるま湯や中性洗剤を入れて放置するだけで解消できる場合があります。
水溶性の汚物は、高い温度に溶けやすいため、お湯を入れればただ放置したときよりも溶けやすくなります。
中性洗剤は汚れを落とす機能が、詰まりを解消してくれる仕組みです。
ぬるま湯は大体40~50℃程度の、触っても熱くない程度の温度のものをご用意ください。
熱湯を注ぐと、陶器製である便器にひびが入ります。
必ずぬるま湯を使ってください。
中性洗剤は製品によりますが、大体100㏄ほどを排水口の中に入れます。
どちらも入れてから30分~1時間ほど放置し、時間が経ったら水を流します。
完全に流れたら修理は完了です。
重曹とクエン酸を入れる
掃除によく使われる重曹とクエン酸も有効です。
重曹とクエン酸を組み合わせると、炭酸ガスを生み出します。
このガスが、便などのぬめりを取り、配管内が通りやすい状態を作り出してくれます。
やり方は簡単です。
排水口に計量カップの4分の1ほどの重曹を振りかけ、その後計量カップ半分程度のクエン酸を入れます。
その後、40~50℃程度のぬるま湯を入れてください。
しばらくすると重曹とクエン酸が反応して泡が出てきたら、30分~1時間ほど放りしてください。
時間が経ったら一度流してみましょう。
きれいになったら完了です。
専用の薬剤を使う
トイレ用薬剤の中には、詰まり取り専用のものもあります。
該当する製品を使って詰まりを取るのもよい方法です。
使い方は薬剤により異なりますが、排水口に薬剤を指定量分入れ、しばらく放置するやり方であることが多いです。
使用の際はパッケージに記載された使い方をよく読み、使用量や放置時間などを守って使いましょう。
詰まり取り用の薬剤は、どれも強力な成分を含んでいます。
肌や粘膜に薬剤が触れないようご注意ください。
使用中とその後はしばらく換気して、薬剤を吸い込まないようにするのも忘れないようにしましょう。
ラバーカップや真空ポンプを使う
ラバーカップや真空ポンプは、配管内を真空にして中のものを引っ張り出す道具です。
トイレでよく使われていますが、実際は配管全般で活用できます。
ラバーカップは和式・洋式で形状が分かれており、便器に合わせて使い分けなくてはなりません。
購入の際はご注意ください。
また、詰まりを引っ張り出す関係から、汚れが取れたときに汚水が噴き出ることがあります。
汚水による汚れを最小限にするためにも、使用前に必ず止水栓を閉め、便器とその周りを養生しましょう。
準備ができたらラバーカップや真空ポンプを排水口に押し付け、力を込めて引き抜きます。
これを数回繰り返してください。
詰まりの元が取れたら、止水栓を開けて水を流し、異常がないか確認します。
改善できたら完了です。
ワイヤーブラシを使う
ワイヤーブラシは、名前の通り先端にブラシがついたワイヤーです。
排水口から配管内に入れることで、中の汚れをかき出せます。
詰まっている部分にワイヤーを差し込み、塞いでいるものを取り除ける道具です。
排水口の中にブラシを入れるので、使った後は必ず洗って乾かしてからしまいましょう。
詰まりによる不具合や故障を避けるための対策
詰まりによるトラブルを発生させないためには、故障時の対策だけでなく予防法も重要です。
普段の生活で実施できる対策をご紹介します。
大量の物や詰まりやすい物を流さない
トイレは一度に洗浄できる量が決まっています。
掃除用シートの中には水に流せるタイプがありますが、このタイプのシートなどを大量に流すと、配管の中に残ってしまい、詰まりの原因となるのです。
配管内の詰まりを予防するには、一度に大量の物を流さないようにしましょう。
また、掃除用シートなどは、トイレットペーパーに比べると厚手な分溶け残りができます。
水に流せる製品でも、できればごみ箱などに捨てるようにしましょう。
こまめに便器や配管を掃除する
便器についた汚れや尿石は、配管内を狭め、トラブルを誘発する原因です。
普段からこまめに掃除をして、詰まりの元となる汚れを取り除きましょう。
便器内をきれいにするだけでなく、配管の中も掃除するとより効果的です。
配管掃除は、専用の薬剤を排水口から中に入れるだけでできます。
特別な道具などは必要ありません。
便器を掃除するときに、配管掃除もしておきましょう。
タンクに異物を入れない
配管の中に尿石やトイレットペーパーの溶け残りができる原因のひとつに、水量・水圧不足があります。
タンク内の水量が足りないために、十分に洗浄できず詰まりとなるわけです。
節水対策としてタンク内に水の入ったペットボトルや節水グッズを入れる方がいますが、これは水量・水圧不足を招くためおすすめできません。
トイレの機能を低下させてしまいます。
まとめ
トイレが少しずつ流れる状態は、詰まりが発生しているサインです。
流れは遅いけどきれいになるからといって、放置してはなりません。
詰まりのサインに気がついたら、できるだけ早めに対策しましょう。
また、普段からトイレが詰まらないように対策することも大切です。