水のコラム
シャワー ヘッドの残留水って大丈夫?水漏れとの見分け方
シャワーヘッドからポタポタ流れてくる残留水を、うっとおしく思う方は多いかと思います。
残留水自体は構造上仕方ないものですが、あまりにも長く水が垂れるようなら、故障している可能性があります。
残留水と水漏れの見分け方を解説しつつ、水漏れだった場合の対処法をご紹介します。
業者に依頼するタイミングについても触れています。
施工依頼を検討されている方にも役立つ内容です。
シャワーヘッドの残留水自体は問題ない
シャワーヘッドの中は、構造上水が残ります。
内に残った水は、空気が入る圧力や、重力で押し出されることがあります。
この押し出された水が、残留水です。
構造上起こるもののため、多少残留水があっても問題ありません。
しばらくしたら止まる・振った拍子に水が落ちる程度であれば、機能的には正常であるといえます。
しかし、残留水がいつまでも流れる・水が出にくい向きに傾けても止まらないなどの場合は、残留水ではなく、水漏れです。
いつまでも残留水が出る場合は故障の可能性が高い
残留水と水漏れの見極め方は簡単です。
残留水は、シャワー内に残った水であるため、長い時間出てくるものではありません。
蛇口を閉めてから5分以上たつのに水が出続けているなら、蛇口かシャワーのどこかが故障しています。
ほかの確認方法では、シャワーを傾ける方法もあります。
シャワー部分を上向きにして、水が出るか確認する方法です。
残留水であれば、水が出る面を上に向けると止まりますが、止まらない場合は故障しています。
水漏れを放っておくと、浴室の機能低下や水道代の無駄につながります。
できるだけ早い段階で対処が必要です。
浴室の機能を守り、光熱費の無駄をなくすためにも、故障や不具合のチェックは定期的に行いましょう。
水漏れは4つの場所で発生する
シャワーの水漏れが起こる場所は、全部で4つあります。
・シャワーヘッド本体
・ヘッドのつなぎ目
・ホース
・蛇口やシャワーの水栓
お湯や水を供給する元である水栓には、水量を調節するバルブや接続部分があり、これらのゴムやパッキンが劣化すると、すき間から水が漏れるようになります。
これはホースも同様です。
ホースのつなぎ目にあるパッキンや本体が劣化すると、そこから水が漏れます。
ヘッドに近い部分で発生していると、残留水と勘違いする方もいるでしょう。
ヘッドやホースの水漏れは、部品の劣化により起こっているため、新しいパーツと交換すれば改善できます。
パーツ交換は簡単なため、DIYでの修理も可能です。
水栓の故障もほかのパーツ同様、バルブやパッキンの劣化・故障により引き起こされます。
水栓の故障が原因である場合、DIYはおすすめできません。
蛇口や水栓の仕組みは、シャワーに比べると複雑です。
複数のパーツを分解し、正しく原因を理解したうえで作業する必要があります。
原因を読み間違えれば、状況の悪化を招く可能性も高いです。
蛇口や水栓に異常がある場合は、作業する場合も応急処置に留めて、専門業者の力を借りましょう。
水漏れだった場合の対処法
残留水ではなく、水漏れだった場合、部品交換で修理ができます。
まずはシャワーヘッドで故障が発生している場合の交換方法をご紹介します。
用意する道具
まずは以下の道具を用意しましょう。
・マイナスドライバー
・新しいシャワーヘッド
・アダプターやパッキン
マイナスドライバーがなければコインなどでも代用できますが、道具の方がやりやすいでしょう。
シャワーヘッド本体だけでなく、接続に使うアダプターや、パーツの隙間を埋めるパッキンが必要な場合は、そちらも用意しておきます。
本体・アダプター・パッキンは、ホームセンターなどで取り扱われています。
どれもメーカーや型番があるため、交換の際は浴室設備と互換性のあるものを選んでください。
止水栓を止める
道具をそろえたら、まずは止水栓を止めます。
止水栓を止めることで、作業中に水があふれてくるのを防げます。
作業中の思わぬトラブルを避けるためにも、必ず止めておきましょう。
蛇口に取り付けられているので、マイナスドライバーで閉めましょう。
しっかりしまっていることが確認できたら、パーツ交換に移ります。
シャワーヘッドやパッキンを外して交換する
シャワーヘッドは、本体を反時計回りに動かすと取り外せます。
パッキンやアダプターは、本体とホースの間にあるので、劣化している場合は取り除きましょう。
劣化したパーツを取り外したら、新しいパーツに付け替えます。
正しい順序でつけなおしたら、緩んでいないか確認してください。
最後に水を出して水漏れしないか確認する
交換が終わったら止水栓を開けて、シャワーを使ってみます。
このとき、異常が起きなければ、交換作業は終了です。
水漏れが起きたときは再度止水栓を閉めて、異常がみられる箇所で緩みなどが起きていない確認・修理してください。
確認したら、再度止水栓を開けて正常に動くか調べます。
不具合が起きなくなったら修理完了です。
ホースや水栓から水漏れしている場合
水漏れの原因は、シャワーやその周辺だけではありません。ホースや蛇口の水栓から起こるケースもあります。
次はヘッド以外の場所でトラブルが起きている場合の対処法を学びましょう。
ホースは自分で交換できる
ホースもシャワーヘッド同様、自分で交換できます。
道具はマイナスドライバー・モンキーレンチ・新しいホースの3つです。作業自体はとても簡単で、ヘッドを交換するときと変わりません。
ホースもヘッド同様、ホームセンターなどで販売されています。
作業は、止水栓を止めたら、蛇口とホースがつながっている部分をモンキーレンチで開けます。
あとは新しいパーツに交換するだけです。
交換後止水栓を開けるのを忘れないようにしてください。
ホースやつなぎ目のパッキンが劣化している場合も、交換すれば改善できます。
力がいりますが、作業自体はとても簡単です。
ホースの劣化を見つけたら、早めに交換しましょう。
水栓はシールテープで応急処置する
最後に、水栓からの水漏れですが、応急処置でも少々複雑な作業を行います。
応急処置に使う道具は、ドライバー・マイナスドライバー・シールテープです。
ほかの作業同様、最初に止水栓を止めます。
次に故障している部分のバルブを固定しているねじを緩めて取っ手を外します。
マイナス型の溝にマイナスドライバーを差し込み、柄を叩いて徐々にゆるめるようにして外してください。
バルブの先端から少し下の部分にシールテープを複数回まきつけたら、マイナス型溝にも同じように巻き付けます。
最後に部品を戻し、止水栓を開ければ完了です。
難しい場合は業者の力を借りよう
これまでシャワーヘッド周辺の水漏れについて解説しましたが、作業を見て難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
交換や応急処置が難しいと感じたら、無理せず専門業者の力を借りてください。
DIYで修理しようとしても、原因の特定や修理がうまくいかないと、直らないばかりか悪化する可能性もあります。
その点、業者なら専門家としての知識と技術があるため、悪化や新しい故障の発生を心配する必要がありません。
自分で修理するのが難しい・確実に修理したいなどの場合は、専門業者へ相談しましょう。
水道設備の異常は放置すると悪化する可能性もあるため、相談する際は早めの行動を心がけてください。
まとめ
シャワーヘッドの残留水は、構造上発生するものであり、害はありません。
長い間水が垂れる・出にくい向きにしたのに水が出るなどの場合は、残留水ではなく、水漏れである可能性が高いです。
そのまま放置していると、浴室トラブルや光熱費の無駄につながります。
故障や不具合が疑われるときは、早めに修理しましょう。
シャワーの修理は、部品交換で対応できます。
DIYでも修理できますが、蛇口部分に問題がある・自分では修理が難しそうなどの場合は、無理をせず業者の力を借りてください。