水のコラム
トイレからゴボゴボと音が!水位が低いときに確認すべき場所や対処法とは?
トイレからゴボゴボと音がしたときや、封水と呼ばれる水たまりの水位が著しく低い場合は、トイレの奥になんらかの異常があると考えられます。
そのなかでも考えられるのが「つまり」です。この記事では、ゴボゴボと音がしたときや封水の水位が著しく低い場合に考えられる原因と、直す方法についてご紹介します。毎日使うトイレだからこそ、普段の使い方を見直すきっかけとして本記事を参考資料の一つとしてお役立てください。
トイレの「ゴボゴボ」!原因はつまりかも!
トイレの水を流した後に「ゴボゴボッ」といった音が聞こえたときは、もしかするとトイレや排水管の奥でつまりが起きている可能性があります。ここでは考えられるつまりの場所として5つご紹介します。
トイレ内部のつまり
ゴボゴボとした音が聞こえた場合、トイレの内部でつまりが起きている可能性があります。トイレは通常、水を流すとS字状になった配管を通って排水管に押し流されます。
このS字状のカーブは、水圧(水量)が少なかったり、汚物やトイレットペーパーを流しすぎたりしたことでつまりやすいです。むやみやたらに汚物やトイレットペーパーを流してしまったときは、このS字状のカーブ部分でつまりが起きていると考えられます。
排水管内部のつまり
ゴボゴボと音が聞こえる場合は、排水管内部につまりがある可能性もあります。排水管内部のつまりは、汚物やトイレットペーパーのほかにも、固形物を流したときや節水モードによって尿石がさらに大きくなってしまったとき、配管内で住宅内の水回りから流れた汚れや、固形物が合流したときなどが考えられます。
汚水のくみ取り時期が過ぎている
くみ取り式のトイレをご利用の場合は、浄化槽に溜まった汚水・汚物のくみ取り時期が過ぎている可能性が考えられます。公共下水が通っていない地域の場合、トイレはまだくみ取り式を使用する場合も多いです。
トイレからゴボゴボと音がする場合は、一度くみ取り時期や、くみ取り済かを確認しましょう。
便器が破損している
ゴボゴボといった異音はないものの、封水(水たまり部分)の水位が著しく低い場合は、便器そのものが破損している可能性があります。固形物の落下など、日常的な使用によって便器を破損してしまった可能性が考えられます。
節水モードや封水の水位調節を行っていない場合は、便器内の水を流した後、便器にヒビや割れがないかを確認しましょう。
大雨によってゴボゴボ鳴ることも!
直近で大雨が降った場合、ゴボゴボとした音が聞こえる場合があります。これは雨水の逆流によって排水管内に留まっていた空気が押し出されることで発生すると考えられます。
大雨によってゴボゴボと音が聞こえる場合は、天候の回復によって徐々に収まるでしょう。
トイレのゴボゴボを直す方法
トイレのゴボゴボを直すには、適切な方法を知ったうえで行うことが大切です。ここではつまりがある場合を想定したうえで、効果的な方法を6つご紹介します。
・ラバーカップを使ってつまりを除去する
・バケツに水(またはお湯)を溜め、数回に分けて流す
・重曹+お酢を使ってつまりを除去する
・ワイヤーブラシを使う
・パイプクリーナーを使う
・水道業者に依頼する
ラバーカップを使ってつまりを除去する
ゴム製のカップ部分とプラスチック製の柄が付いたラバーカップ。トイレつまりには効果的なアイテムの一つで、手頃な価格で比較的手に入れやすいといったメリットがあります。
使用方法も非常に簡単で、封水部分にカップを当てて、何度か空気を出し入れするだけです。空気によって排水管や配管部分につまった汚物やトイレットペーパーが上下左右に動き、つまりを除去できるでしょう。
バケツに水(またはお湯)を溜め、数回に分けて流す
特に道具を使わずにつまりを解消する方法としては、バケツとお湯(またはぬるま湯)を用いるのも効果的です。バケツに40度~50度ほどのお湯を溜めたら、封水に向かって数回に分けて流しましょう。
40度~50度ほどのお湯によって汚物やトイレットペーパーを柔らかくし、つまりを除去できるでしょう。ただし、熱湯の使用は避けてください。便器は陶器製であるため、熱湯によって陶器が膨張し、破損やヒビ割れを招く可能性があります。
重曹+お酢を使ってつまりを除去する
時間帯によってはホームセンターやドラッグストアなどが利用できない場合もあるでしょう。そのようなときは、重曹とお酢を使ってつまりそのものを発泡させ、除去する方法が効果的です。
用意するものは重曹1杯とお酢2杯です。重曹を封水部分にふりかけたら、お酢を2杯投入しましょう。中和反応と呼ばれる化学変化によって発泡し、つまりを除去できます。理想的な放置時間は約30分~1時間程度です。なお、重曹とお酢を使うと二酸化炭素が発生するため、十分な換気を取り入れながら行いましょう。
ワイヤーブラシを使う
持ち手とブラシがついたワイヤーブラシも効果的です。ワイヤーブラシの使用には力は必要なく、つまりやすい部分にブラシを当てて、直接アプローチすることが可能です。ラバーカップと相違ない価格で手に入れることができるため、使いやすい方を選ぶと良いでしょう。
なお、ワイヤーブラシやラバーカップなど、トイレのつまりを除去する際は、水が飛び散っても良いように、ゴム手袋や養生などをしてから実施しましょう。
パイプクリーナーを使う
汚物やトイレットペーパーといったつまりに効果的なアイテムとしてパイプクリーナーもおすすめです。特別な薬剤を用いてつまりを除去するだけでなく、つまりの原因であるヘドロ化した汚れも除去できるため、1月に1回のメンテナンスなどに取り入れると良いでしょう。
水道業者に依頼する
つまりの原因が特定できない場合や、固形物を落下させている可能性がある場合は、上記で紹介したアイテムでは取り除くことができません。
具体的な理由を特定し、適切な方法によってトイレのつまりを解消させたい場合は、最寄りの水道業者にトイレの点検や分解清掃などの依頼を検討すると良いでしょう。
なお、水道業者によっては請求費用が異なる場合があります。具体的な費用相場を把握したい方は、複数の水道業者に無料見積もりを依頼したり、直接電話などを使って問い合わせたりすると安心です。
排水管からもゴボゴボ!その理由は?
トイレからのゴボゴボとは別に、排水管からも同様の音が聞こえる場合があります。排水管からゴボゴボと音がする場合は、排水管に異常があると考えられます。
特に考えられるのは、直近で大雨が降った場合です。大雨によって大量の雨水が下水管に流れ込み、排水管内に留まっていた空気が押し出されているのです。
大雨によって排水管からゴボゴボと音がする場合は、天候の回復によって次第に収まると考えられます。この場合は経過を見るのが望ましいといえるでしょう。
集合住宅の場合は管理会社や大家に相談、または契約書の確認をしよう
なお、大雨などの天候が影響していないのに排水管からゴボゴボと音がする場合は、排水管の劣化や破損といったトラブルが考えられます。戸建てにお住まいの方は、水道業者に排水管から異音がする旨を相談し、速やかに点検を依頼しましょう。
集合住宅にお住まいの場合は、契約内容によっては先に大家や管理会社に連絡する必要があるケースもあります。水道管や排水管などは大家や管理会社が管理する部分であるため、それぞれに連絡をしたうえで速やかな対処を依頼するケースが多いのです。
過失・事故いずれの排水管の異常においても、必ず大家や管理会社にその旨を報告するよう努めましょう。
水道業者に依頼する場合に 修理費用を最小限に抑えるには?
水道業者に修理を依頼する場合は、なぜつまりが起きたのか、直近の使い方を振り返ることが先決です。その理由は、直近の使い方によってつまりの原因が特定しやすく、適切な対処法を選択しやすいからです。
適切な対処法を取り入れられれば、つまりを速やかに除去することにもつながります。そういった意味でも、トイレや排水管から異音がした場合は、直前でどのような使用をしたのかをしっかりと振り返るよう心がけましょう。
なお、修理費用を抑えるためには、むやみやたらに自分でつまりを取り除こうとしないことです。固形物の落下によってつまりが起きているとは知らずにラバーカップを使ってしまえば、排水管をきつく塞いでしまう危険性があります。つまりを最小限に抑え、速やかな解決につなげるためにも、不安のある方は水道業者に依頼することが望ましいといえるでしょう。
まとめ
トイレからゴボゴボと異音がしたり、封水の水位が著しく低下したりする場合は、S字状になった配管や排水管などにつまりの原因があると考えられます。
トイレの異常を確認したときは、これまでの使用方法を今一度振り返り、つまりの原因になっていないかを確認しましょう。つまりの原因が特定できる場合であれば、本記事でご紹介した対処法を取り入れ、いつでも快適なトイレを維持しましょう。