水のコラム

下の階に水もれ?負担する金額はどれくらいなのか解説

2022年11月02日  水漏れトラブル

マンションなど集合住宅での水のトラブルは、下の階への水漏れが多いです。

ベランダに亀裂が入り雨水が浸み込んで、部屋の天井に溜まって水漏れするケースもあります。一方で、上の階が原因で天井から水漏れするケースもあります。

現実的には後者となる上の階が原因のケースほうが、断然件数は多く発生しています。

そこで、下の階に水漏れする原因と、もしもそのような事態になったらどのように誰が補償するのか、詳しく解説します。

水漏れの原因は?

下の階に水漏れしてしまう原因はさまざまあり、古いタイプのマンションではお風呂のお湯の止め忘れが多いです。

ただ、それ以外にもうっかりミスや、老朽化が原因で起きる水漏れなどがあります。ここでは、下の階に水漏れするさまざまな原因を解説します。

古いタイプのお風呂はお湯が出しっぱなしになってしまう
最近のバスユニットではお湯張りが自動でおこなえて、適量になったらお湯が自動的に止まるので、装置が故障しない限りお風呂からの水漏れは起きません。

ところが、一昔前のユニットバスではお湯と水を混合水栓で調整して、バスタブに蛇口からお湯を入れるようになっています。このときには、注意しておかないと自動ではお湯は止まらないので、バスタブからあふれ出して洗い場に流れていきます。

お湯の量よりも多く排水できれば、お風呂から溢れることはありません。しかし、排水口の掃除ができてなく排水が追いつかないと、ユニットバスからお湯があふれてしまい脱衣所から下の階に水漏れしてしまいます。

お湯の量が多いので、下の階への水漏れ被害は大きくなってしまいます。
洗濯機専用の蛇口と給水ホースが外れて水漏れを起こす
洗濯機置き場にはほとんどのケースで、洗濯機専用の蛇口が設置されているはずです。
最新の洗濯機専用の蛇口はアタッチメントを使うことなく、洗濯機の給水ホースを直接止めることが可能です。

このパターンなら、ほぼ水漏れの心配はいりません。ところが、旧型の蛇口は4本のビスでアタッチメントを接続して、このアタッチメントに洗濯機の給水ホースを接続します。

このときに、ビス止めがあまいと何かのタイミングで蛇口から給水ホースが外れてしまうのです。
洗濯機専用の蛇口は、いつでも洗濯できるように全開になっています。その状態でホースが外れると、勢いよく水が放出されますから、あっという間に水浸しです。

すぐ気づけばいいのですが、長時間出かけている時にこのような事態になると、下の階は大変な水漏れ被害に見舞われてしまいます。

洗濯機の排水ホースが外れて水漏れを起こす
これも、洗濯機が原因で起こる水漏れです。洗濯機の排水ホースは、防水パンの排水口の専用口に接続されています。

これによって、洗濯機からの排水は排水ホースをとおり、直接防水パンの排水口に流れ込む仕組みとなっています。ところが、この排水ホースが専用口から外れてしまうと、防水パンから排水があふれだしてしまうのです。

脱水時に外れれば水漏れまでには至りませんが、洗濯開始時点で振動等によってホースが外れてしまうと、大量の水が防水パンに流れることとなり、容量を超えて下の階に水漏れを起こしてしまいます。

マンションの給排水管の老朽化による水漏れ
マンションの多くは管理組合があり、定期的な修繕がおこなわれています。ただ、外壁などの修繕はおこなっていても、建物内部の排水管や給水管の交換まではおこなわないケースがほとんどです。

ましてや、部屋の床下(下の階の天井裏)にとおっている排水管や給水管は、おそらく建築した当時のままです。

そうなると、老朽化によって排水管が破損して水漏れしたり、給水管が破損して水漏れを起こしたりします。水は低いところへ流れるので、当然下の階に水漏れ被害を起こしてしまいます。

マンションの老朽化でベランダや踊り場に溜まった雨水が原因で水漏する
マンションの老朽化による水漏れは、排水管や給水管以外にも起こり得ます。
老朽化が進むとベランダや踊り場などに小さな亀裂が入り、台風などの大雨時にベランダや踊り場に溜まった雨水が亀裂から浸み込んで、下の階に水漏れを起こします。

水が浸み込むルートは不明なので、下の階のどの部分が水漏れするか分かりません。

下の階まで水漏れが影響したときは?

お風呂や洗濯機からの水漏れを見つけたら、すぐに蛇口を閉めるか部屋全体の元栓を閉めます。一番よい方法は、水漏れしている蛇口を閉めて次に元栓を閉めることです。

また、自分では気づかずに下の階の住人からクレームを受けたときには、疑うことなくすぐに水道の元栓を閉めます。

自分で気づいたときに、蛇口を閉めてから元栓を閉める理由
自分でお風呂のお湯や洗濯機の蛇口から水が出ていることを確認した際には、水道の元栓ではなく該当の蛇口を一番に閉めます。

その理由は、水道の元栓まで距離があるからです。マンションの水道の元栓は、玄関を出てすぐ横にある扉の中にあります。

1:お風呂からお湯があふれている
2:玄関にいく
3:玄関ドアを開ける
4:元栓の扉を開ける
5:元栓を閉める

このように、履物をはかずに裸足で外に出るとしても5ステップが必要となるため、時間がかかります。この間にもお湯や水は出続けているので、一刻も早くお湯や水を止めるには見つけた蛇口を閉めるのが最も早い手段となります。

下の階からのクレーム時には、すぐに元栓を閉める理由
インターフォンが鳴って玄関に出て、下の階の住人から水漏れを指摘されたときは、自分の部屋が原因かを確認するよりも先に、玄関から出てすぐに水道の元栓を閉めます。

その理由は、その行動が最短で水漏れを止める手段となるからです。疑うよりも先に元栓を閉めて、脱衣所にある洗濯機、お風呂を確認します。

ただ、自分の部屋が原因で下の階に水漏れを起こしているなら、すでに脱衣所も水浸しになっているはずなので、すぐにわかります。自分の部屋が原因でなければ、よかったで済みますから問題ありません。

管理会社に水漏れトラブルを連絡する
自分の部屋が水漏れの原因だった場合は、すぐに管理会社やオーナーにその旨を連絡します。マンションには緊急連絡先が決まっているはずなので、指定の電話番号に連絡して指示を受けます。
もしも、水道管自体に原因がある場合は、指定の修理業者が修理を担当するので勝手に業者には連絡してはいけません。

また、下の階への水漏れは自分の部屋の床と、下の階の天井や床の修理が必要となります。従って緊急連絡先の担当者の指示通りに、動くことが最善の行動となります。

下の階の住人に謝罪をして対応を協議する
管理会社への連絡が終わったら、下の階の住人に謝罪しなくてはいけません。そして、状況によっては対応を協議する必要があります。

電力会社への連絡を忘れずに
部屋の中で水漏れした場合は、漏電のリスクも考慮する必要があります。見えない個所で水漏れによって漏電が起きると、火災の原因になりかねません。

従って、電力会社への連絡も忘れてはダメです。

修理で負担する金額

下の階への水漏れでは補償と修理費は、原因と場所によって誰が負うのかが変わってきます。水漏れによる被害は大きく、補償だけでも100万円単位となり、修理費を含めると相当な費用が必要になってしまいます。

ここでは、水漏れの原因と水漏れした場所によっての補償と修理費について解説します。

自分の不注意で下の階に水漏れ被害を起こした場合
自分の不注意で下の階に水漏れ被害を起こした場合は、100%自己負担で下の階の住人への補償と全ての修理の責任を負わなければなりません。

このようなときのために、個人賠償責任保険と借家人賠償責任保険に加入しておくと助かります。
個人賠償責任保険は下に階の住人の方が被害を受けた、家財道具などを補償できます。借家人賠償責任保険は、賃貸マンションの場合床や天井など、大家さんの持ち物を修理する際に補償されます。

従って、この2つの保険に加入していれば自分のミスで水漏れを起こしても、保険でカバーできるので安心です。また、マンションの専有部分での水漏れもこの保険で対応できます。

マンションの共用部分で水漏れした場合
マンションの共用部分からの水漏れは、分譲マンションでは管理組合が加入している保険で全ての被害を補償します。当然、施設の修繕も管理組合がおこなうので、住人が責任を負うことはありません。

また、賃貸マンションの場合は、大家さんが加入している保険で補償されます。

ただ、水漏れ箇所の特定は、専門の業者によって調査がおこなわれて確定するので、多分などの推測では補償はおこなわれません。

まとめ

今回はマンションなどの集合住宅で、下の階に水漏れを起こした際のトラブルについて、詳しく解説してきました。

うっかりミスで下の階に水漏れを起こすことはよく起きています。その際には、上から水が降ってくるので被害額は100万円単位になってしまいます。

共用部分でのトラブルによる漏れは、管理会社や大家さんが加入する保険で補償されます。ただ、専有部分やうっかりミスでの水漏れは、100%自己負担で補償と修理費が必要です。

そんな万一のトラブルのために、個人賠償責任保険と借家人賠償責任保険に加入しておくことをおすすめします。この2つの保険に加入していれば、下の階の住人の方にも大家さんや管理会社にも、補償できるので安心です。

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