水のコラム

名古屋の水道代は高い?上下水道料金の計算方法や世帯別平均額も解説

2023年03月28日  水道管のトラブル

「引っ越してきて水道料金が高くなった気がする」「名古屋の水道代は他の地域より高いのか気になる」そのような疑問を抱いている方もいるかもしれません。実際に名古屋の水道料金はどのくらいなのでしょうか。

実際に払っている金額が妥当かどうか見極めるために、本記事では、水道料金の計算方法や支払いなどの疑問について解説します。また、水道代が高いときの確認方法も紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

上下水道料金の計算方法

お住まいの地域の水道料金が高いかどうかの前に、水道料金の決定方法の仕組みについて解説します。

どのような計算で料金が決定されているのか理解することで、高いのか、使いすぎなのかの違いも理解できるようになります。

また、稀に請求間違いで高額の支払いを請求されている場合もあります。ものすごい金額になれば疑問に感じますが、少額では気付きにくいものです。

実際に、間違った使用量で請求されていた事例もあります。
https://question.realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/1479174139/

使用した水道代が妥当かどうかを判断できることはとても重要です。

基本水量と基本料金
一般の家庭、口径13ミリ、使用期間2ヶ月で43㎥使用した場合の計算方法が、名古屋市上下水道局ホームページに示されています。

水道料金は口径の大きさによって、基本料金と従量料金から計算されます。

まず、名古屋市上下水道局ホームページの上下水道料金早見表(一般家庭用・口径13ミリ;https://www.water.city.nagoya.jp/category/hayamihyou/1116.html)より一般用・専用・後継13ミリの欄を適用します。

口径13ミリ、2ヶ月の基本水量は12㎥です。12㎥まではどれだけ使用したとしても同じ料金になることで、基本料金と呼ばれます。早見表を見れば水道料金(基本料金)は1,375円とわかります。

13〜43㎥での使用量は従量料金と呼ばれ、使った量に応じてかかる料金です。使った量で単価が決まり、使用量が多いほど単価も高くなります。この仕組みは、一般家庭の方が安心して生活に必要な水を確保できるように、2ヶ月で12㎥以内では基本料金のみと決められています。

従量料金の計算
基本水量を超える水量の使用があったときに請求される従量料金も、料金早見表から確認できます。

13㎥から20㎥までは、単価は11円/㎥で使用量が8㎥、21〜40㎥では169円/㎥で20㎥、41〜43㎥では233円/㎥、3㎥です。

水道料金の合計
それぞれの従量料金は、11×8=88円、169×20=3,388円、233×3=699円となります。
これらを全て合計した金額が請求される2ヶ月分の水道料金です。

1,375円+(88円+3,388円+699円)=5,550円

下水道使用料の計算
下水道の水道代も上水道とほぼ同等な計算で算出できます。なお、市によって下水道使用料が異なるので注意してください。

まず料金表では「一般汚水」の欄を適応します。計算方法は上水道と同様で、基本排出量、基本使用料、釣果使用料と呼ばれます。

下水道の場合、基本排出量は20㎥で、基本使用料が1,232円です。基本排水量を超える超過使用量は、21〜40㎥までは118.8円、41〜43㎥の時は、176円です。それぞれ計算すると、以下のようになります。

118.8×20㎥=2,376円
176×3㎥=528円

全て合計して1,232円+(2,376円+528円)=4136円が2ヶ月で43㎥使用した際の下水道使用料金となります。

なお、名古屋市上下水道局ホームページにて上下水道のシミュレーションができます。
https://www.water.city.nagoya.jp/subsys/price_simulation/

名古屋の水道代は高いのか

実際に使っている水道料金の計算方法が分かったら、それが妥当なのかを考えていきましょう。

愛知県の平均水道代
総務省統計局の「家計調査(統計法により指定されている基幹統計)」をもとに作られた2021年度のデータでは、愛知県の水道代平均は3,174円となっており、家計全体の1.43%を占めています。

これは、愛知県全体の年間を通しての推計値です。さらに世帯人数を考慮してみると、一人暮らしで1,213円、二人暮らしで2,343円、三人暮らしで3,101円、四人暮らしで34,88円、五人世帯で3,942円という結果でした。

四人暮らしでは、1ヶ月3,488円なので、実際に請求される2ヶ月分の水道代を単純に2倍と考えると、6,976円となります。総支出額平均は250,725円で、水道代が家計に占める割合は1.39%です。

また、季節別に水道代の平均を見ると、3〜5月を春、6〜8月を夏、9〜11月を秋、12〜2月を冬とした水道代は、春は3,633円、夏は3,296円、秋は3,867円、冬は3,875円という結果でした。

季節別の水道代は愛知県全体の推計値ですが、四人暮らしの1ヶ月の水道代と同等の金額なので、他の世帯でも世帯数別の平均額と相違ないです。1年を通した水道代の変動は、600円程度の範囲で動いています。冬は高めですが、水道代に関しては跳ね上がるほどの差はないと言えます。

全国の水道代の平均額は?
愛知県の水道代の目安がわかったところで、全国の水道代と比較してみます。

2018年の総務省の家計調査によると、水道料金の全国平均は、総世帯平均で4,131円でした。また、単身世帯では2,142円、二人以上の世帯では5,104円です。ファミリーの場合、2カ月で8,000~10,000円程度であれば平均的な金額でしょう。

さらに、「水道料金表」平成31年4月1日版(日本水道協会刊)を元に作成された全国水道料金ランキング(https://waterserver-mizu.com/interview/suidou_ranking)では、愛知県は5番目に安い県に入っています。

市町村別では、順位は不明ですが、安いトップ10にも高いトップ10にも入っていませんでした。以上のことなどからも、愛知県や名古屋市が、特別水道料金が高いわけではないと言えます。

水道料金が高い地域がある
一方で、水道料金は地域によって差があるのも事実です。一般的に、料金設定が高くなりやすいのは以下のような地域です。

・水源の確保が難しい
・水源の水質が悪い
・地形などの影響で水道設備の新設や管理に多くの費用がかかる
・人口が少ない

水道事業は税金ではなく、利用者の水道料金で成り立っています。そのため、十分な水源が確保できないと供給できる水が少なくなり、水道料金も上がります。余分なコストがかかればその分、水道料金に皺寄せがきます。人口が少なければ、一人当たりの支払額の負担が大きくなるのです。

水道代が高いと感じたときの確認

普通に使っていても水道代が高い、自分で計算してみると実際に払っている金額が高い場合は他に要因がないか確認してみましょう。

水漏れの有無を確認
水道料金が予想以上に高くなる理由のひとつに水漏れがあり、非常に多い原因です。

蛇口から水が止まらないなどの目にみえる水漏れの他に、配管など普段見えない場所での水漏れは発見しづらく、確認も困難です。漏れる水量も多いので水道料金が高額になる恐れがあります。

家族構成や生活スタイルの変化はないか
家族構成が変われば水の使用量も変わります。赤ちゃんが生まれたり、同居人が増えたりすればそれだけ使う水が増えます。

人数が変わらなくても、小さなお子さんがいるご家庭では、夏場はビニールプールを使用したり、洗濯の回数が増えたりします。季節の影響では、夏場はシャワーだけだったのが冬はお湯を溜めたり、長時間湯船に浸かったりすれば、それだけ料金に影響します。

水道メーターが壊れていないか確認
他の要因が何も当てはまらない場合は、水道メーターの故障も考えられます。壊れているかもしれない場合は、水道局に相談しましょう。メーターの点検や取り替え費用は行政が負担してくれます。いきなり高額が必要になることはないので安心して、早めに相談をしてください。

まとめ

名古屋の水道代について、計算方法と愛知の平均的な水道料金について解説しました。水道代がどのようによって計算されているのか確認することで、実際に支払っている料金が妥当かどうか理解できるようになります。

名古屋の水道代は全国的にみても平均的と言えます。また、水道料金のうち、基本料金と言って12㎥までは使用料金は一定になっています。これは、一般家庭の方が生活に必要な水を安心して使えるために設定されています。

水道代が計算した数値より高い場合や、各世帯の平均料金より高いときは、使い過ぎている以外に水漏れや故障の可能性もあります。水道代が上がっている要因を確認するようにしましょう。

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