水のコラム

昔ながらの打ち水で夏を涼しく—効果的なやり方とコツについて紹介【水道職人:プロ】

2026年07月31日 (更新日:2026年07月31日)   その他


うだるような暑さが続く中、エアコンなしでは過ごせない日も増えてきました。
40℃を超える「酷暑日」も各地で記録されるなか、少しでも涼をとる方法として見直されているのが、昔ながらの「打ち水」です。
 
道に水をまくだけの、いたってシンプルな暑さ対策。
江戸時代から親しまれてきた生活の知恵で、電気も特別な道具もいりません。
ただやり方を間違えると、せっかくの打ち水がほとんど効かなかったり、かえって蒸し暑くなったりすることもあります。
 
今回の記事では、打ち水で涼しくなる仕組みや、その効果を高める時間帯やまき方のコツ、そして気をつけたいポイントなど、打ち水に関する情報についてわかりやすくまとめてご紹介します。

打ち水が涼しくなる仕組み


打ち水で涼しくなるのには、「気化熱」という存在が関わっています。
 
水は液体から水蒸気へと蒸発するとき、まわりから熱を奪っていきます。
プールから上がったときや、汗をかいたあとに肌がひんやりするのも、体についた水分が蒸発して、体の熱を持ち去っていくためです。
この水が蒸発する際に奪う熱のことを、気化熱と呼びます
 
打ち水は、この仕組みを地面で起こしているだけのこと。
熱くなった地面に水をまくと、その水が蒸発するときに、地面や周囲の空気から熱を奪っていきます。
結果として、まいた場所の温度が下がり、あたりが涼しく感じられるというわけです。
 
打ち水が涼を呼ぶ風習として江戸時代から続いてきたことを見ても、経験の中で水の力を上手に暮らしへ取り入れてきたことがわかります。

打ち水に効果的な時間帯


打ち水は、いつまいても同じように効くわけではありません。
実施する時間帯を選ぶことも、涼しさを引き出す大きなポイントになります。
 
おすすめは、朝と夕方の涼しい時間帯
とくに気温が上がりきる前の早朝は、打ち水にうってつけです。
地面がまだそれほど熱くなっていないので、まいた水がゆっくりと蒸発するため、涼しさが長持ちします。
夕方も同様に、日が傾いて日ざしがやわらぐころにまくと、日中に火照った地面を冷ましながら、夜にかけて過ごしやすくしてくれます。
 
反対に、避けたいのが真昼間の炎天下
じりじりと太陽が照りつける時間帯にまくと、あっという間に蒸発してしまい、涼しさが長続きしません。
それどころか、一気に蒸発した水分で湿度だけが上がってしまい、蒸し暑さが余計に増してしまうことも。
よかれと思ってまいた打ち水が、不快さのもとになっては本末転倒ですので注意が必要です。
 
基本は朝と夕方。
この時間帯を意識するだけでも、打ち水の効果はかなり変わってきます。

効果を高める場所とまき方


時間帯の他にも、まく場所と方法によっても、涼しさの感じ方は変わってきます。
 
まず場所として向いているのは、日陰になったエリア
日なたにまくと水がすぐに蒸発してしまいますので、日陰に水をまくことでゆるやかに蒸発させることができて、涼しさが長続きします。
玄関先や庭、ベランダなど、家のまわりの日陰になっている地面に打ち水をしてみてください。
 
また地面の素材にも、少し目を向けてみましょう。
土などの水を通しやすい地面は、水分を含んでゆっくりと蒸発してくれるため、打ち水と相性がいい場所といえます。
逆に、コンクリートやアスファルトは熱を持ちやすく、水が一瞬で乾いたり排水されてしまうため、なるべく水分を含みやすい日陰の部分を狙うのがコツ。
 
まき方としては、勢いよくバシャバシャとまくよりも、ひしゃくやホースなどを使って地面全体にやさしく広げるようにまきましょう
水たまりができるほどまくと、今度は通行の妨げにもなりかねませんので、地面がしっとり濡れるくらいで十分です。

打ち水をする際の注意点


手軽に涼を取れる打ち水ですが、いくつか注意しておきたいこともあります。

まく水は「二次利用の水」がおすすめ

打ち水は、飲めるようなきれいな水道水をわざわざ使う必要はありません。
一度使った水を再利用する方が、水資源をむだにせず、水道代の節約にもつながります
お風呂の残り湯や、ためておいた雨水、お米を洗ったあとの水などで十分です。
 
ただしお風呂の残り湯を使う際は、入浴剤の入っていない場合に限ります
香りの強い入浴剤やバスソルト(塩分)などが入った残り湯は、地面や周囲に影響が残ってしまうケースもあるため、打ち水には向きません。

かけない方がいいものも

打ち水は地面にまくのが基本。
植物などにかけると、種類によっては傷んでしまうことがありますし、車や窓ガラスにかかると、水あとが残って汚れの原因になることも。
 
またよくある勘違いがエアコンの室外機。
水を掛けるとエアコンがよく効くという情報もありますが、内部の基板などが壊れる原因にもなりかねません
打ち水の際には避けておくのが無難です。

ご近所への配慮も忘れずに

とくにマンションやアパートなどのベランダで打ち水をするときは、水が階下へ流れたり、しずくが垂れたりしないよう気をつけましょう。
ベランダに洗濯物を干しているお宅もありますので、まく量はほどほどにして、周囲への配慮は忘れないようにしたいものです。

打ち水は水を上手に使う昔ながらの知恵

打ち水の魅力は、たったバケツ一杯程度の水で涼をとれる手軽さにあります。
エアコンのように電気を使うわけでもなく、残り湯などがあれば元手もかかりません。
朝と夕方、日陰のポイントをねらってひとまきするだけで、じりじりとした暑さが少しやわらぐ。
そんな昔ながらの風流な生活の知恵を、猛暑の続く現代において、あらためて見直してみるのも良いのではないでしょうか。

※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。

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とっとり水道職人(鳥取水道職人) 0120-492-315

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